ノーベル賞受賞者なんて、幼児期に芽生えた好奇心を死ぬまで枯らさなかった変人だ
2020年4月16日 天寿を全うするその瞬間まで、昆虫観察への興味が尽きなかった、ジャン・アンリ・ファーブル。 「昆虫記」は50代から30年間にわたって書かれ続けた、全10巻の超大作。文体は早世した息子に語りかける風だが、内容は極めてハードな大人向け。 昆虫生態を見つめることで、「生き物の生と死」という哲学へと昇華。文学的評価も高く、19世紀にはノーベル文学賞候補ともなった。 昨年ノーベル賞を受賞した吉野さんは、小4の頃に読んだ「マイケル=ファラデー・ロウソクの科学」をきっかけとして、科学の道を志した。 また、81年に同賞を受賞した福井謙一は、「ファーブル昆虫記」で科学に開眼した。...
ノーベル賞受賞者なんて、幼児期に芽生えた好奇心を死ぬまで枯らさなかった変人だ
ハーメルンの笛吹男と陰謀論について
2020年5月18日 舞台は中世ドイツ。ネズミ駆除の礼金を踏み倒された腹いせに、子供たちを集団誘拐した男がいた。 この「ハーメルンの笛吹男」には元ネタがある。 130人の青少年が失踪したという怪事件は、1284年、ハーメルン市の市史にも記録された事実。 当時のドイツは人口爆発で食糧不足。子どもたちは、口減らしのために新天地の東欧開拓へ向かったという説が、今では有力である。 東方植民は当時一般的だったが、その規模が一度に130人と当時としては非常に大きなものだったから、違う事実とひっついて妄想で肥大し、事実が「伝説」と化した。 その後、欧州をペスト災禍が襲った。人口は半分とも3分の1...
ハーメルンの笛吹男と陰謀論について
お誕生日おめでとう~18年後の君に贈る言葉~
2020年6月1日 物質が化学反応を起こして変化しても、それは原子が構成を変えただけ。もとの原子を集めると、反応前と質量は変わっていないんだって。 でさ、時間を巻き戻してみるでしょ。 ヒトがサルだった頃、哺乳類が魚類だったころ、生物が単細胞だった頃、地球ができた頃、太陽系ができた頃、天の川銀河ができた頃...ずーっとずーっと。 質量はエネルギーであり、エネルギーは質量なら、全宇宙にある質量とエネルギーは、化学反応を起こして形は変えても、その全体量は最初から同じなのかな。 たとえばさ、赤ちゃんの時から、大人と同じ重さだったってこと?すごい密度。おかあさんも大変だったよね。 宇宙が生後...
お誕生日おめでとう~18年後の君に贈る言葉~
ミトコンドリア遺伝子は、母系からしか受け継がれないんだよ、まじ!
2020年10月10日 ねえねえ、お母さん。 ミトコンドリア(M)って知ってる? 人間の細胞は60兆個といわれているけど、Mは1つの細胞に300個以上いてね、実は全体重の1割を占める。 面白いのがね。Mは独自の遺伝子を持ってるんだ。 しかもね、父のMの性質は受精卵の段階で全部消滅しちゃって、なぜか母方からしか伝わらないんだよね。 実はさ、Mはもともと細菌だった。20億年前に生物の細胞内に寄生して、遺伝子を同化させずに、そのまま一緒に進化したんだ。 すごいのがね。その時以来、生物はその細菌の性質として、酸素を使えるようになったということ。 今も酸素はもっぱらMが必要とする。呼吸中の酸...
ミトコンドリア遺伝子は、母系からしか受け継がれないんだよ、まじ!
お母さん、「慌てる乞食はもらいが少ない」って言葉を使ってみて!
2020年10月15日 ねえねえ、お母さん。「慌てる乞食はもらいが少ない」って知ってる? 昔はね、五条大橋とか、上野駅前とか、乞食がたくさんいたんだって。 でね、プロがいてね。 うなだれて、憐れみと同情を誘う風情を妥協なく演出し、絶対に焦らない、ゆるぎない不動心を備えたストイックな豪傑がね、一番もうかるんだって。 つまり、「乞う」乞食は、業界では生き残れない。 「急いては事を仕損じる」 「マントは北風より太陽で脱がす」 「あわてなーい、あわてない。一休み一休み」 みんな同じような意味なのかな。 ってば、お母さん、聞いてるの? でさ。ボクはね、フジコちゃんが好きなんだ。クラスの男子は...