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2022年9月15日


ホームベーカリーに甘酒モードがあるから、稲造の乾燥米麹「あきたこまち&白麹二号菌」で、早速作ってみた。

原料は白米ではなく、稲造名物ミルキー玄米にした。

どれどれ。付属レシピには、

・温かいご飯300g
・水400㏄
・乾燥米麹200g

とある。これらを混ぜて、6時間ひたすら待つ。あとで気づいたが、ご飯はかなり柔らかめにした方がいいと思う。

甘酒は、65℃前後を維持できる機器があれば作れるが、定期的な攪拌が必要。

HBなら、生地のコネコネに使う羽が勝手に攪拌してくれるから、すげぇ楽。

ちなみに、甘酒は「酒」という字が入るから誤解を招くが、アルコールはゼロ。

甘酒には、

1.酒粕
2.米、米麹、水

から作る2種類がある。

安価な市販品は、1からアルコール成分を除いて加糖し、さらに防腐剤を入れたシロモノ。完成品を買うのであれば、必ず原料を確認すべし。

さて、米麹のコウジ菌は、混ぜられたお米に対して何をしているのか?

でんぷん質を、ひたすら糖分解しているのです!

分解される「糖」も何種類かあって、ブドウ糖だけではなく、腸内細菌のエサとなるオリゴ糖などにも分解される。

普通、お米を食べたら唾液腺に含まれる「アミラーゼ」ででんぷん質を糖に分解するが、甘酒はブドウ糖を直接摂取するから、体内での吸収がめちゃくちゃ早い。

「飲む点滴」といわれる所以で、疲労回復には抜群に効く。飲みすぎると血糖値がBAGoooooN!で要注意。

甘酒には「美肌効果」と「整腸作用」があるといわれるが、これが女性たちへの殺し文句になるのだろう。

実際、でんぷんがオリゴ糖に分解されるのだから、整腸作用は間違いない。

美肌効果は、酒造りの杜氏たちのきれいな手に着目したコーセー化粧品が、米麹にシミの原因となるメラニン生成を抑制する有機酸が含まれていることを発見。

これに「コウジ酸」と名付けて認可を取ったことで、知られるようになった。

塗って効くが、飲んで効くのかは不明。しかし、整腸作用があるなら体調への好影響はあるのだから、結果的に美肌効果はあるのだろう。免疫力も上がる(←これが真の狙い)。

…と、あれこれ考えながら、6時間待った。

タイマーが鳴って、ふたを開ける。どれどれ。

ん?飲み物というより、ふかひれたまごスープみたいな、トロっとしたおかゆっぽい仕上がり。飲み物というより、食べ物に近い。

ほう!米麹の白と、玄米の茶色のコラボが鮮やか。

おたまですくって、いざ味見。

ぬ、ぬぬっ!!

まさか、甘酒がこんなに甘いものだとは…。久しぶりに飲んだが、どの甘酒もこれほどの甘みを醸しだしてはいなかった。

なんだろう、赤貧に育ったガッツ石松が、初めてバナナを食べたときに感じた甘み?ん、なんか違うか…。

それだけ甘かったが、控えめかつ大胆で、とても上品でフルーティーな甘さ。

しかも玄米だ、玄米!これが噂の玄米甘酒。ビタミンB&E,食物繊維がそのまま残っているぞ。

柔らかいミルキー玄米といえど、うまく炊飯したって甘みもなくてあまり美味しくない。

しかし、甘酒にするとこうも柔らかくなる。たんぱく分解酵素の働きで、たんぱく質をアミノ酸に分解するためだ。塩麹で肉がやわらかくなるあの作用。

これは、砂糖代わりの調味料としても使える。塩や醤油を直接使うのではなく、塩麹や醤油麹にするのと同じように。

これは「ヨーグルト(YG)にあう」と直感して、さっそくYGメーカーで作った無糖ギリシャ風YGに混ぜてみた。



も~う、YGにジャムや砂糖なんか入れちゃだめ!これからの時代、YGには甘酒に限る。

しかも、ある種の糖はビフィズス菌を増殖させる働きもあるというから、科学的にも相性抜群。(ビフィズス菌が入ってないYGもあるが…

玄米だから腹持ちも良好。朝食べられない人にはもってこい。あるいは、夕食後のデザートにもいい。

つまり、一口食べたその瞬間、和洋折衷の「玄米甘酒で食べるギリシャ風YG」は、毎日必ずどっかで食べたい一品になった。