2020年5月18日
コロナ騒動をきかっけに、新しいお客様が増えました。ありがとうございます。
今までスーパー等でご購入されていたかと思いますが、当店をご利用いただく上で、注意点を述べさせてください。
Ⅰ.酸化防止
稲造米は冷蔵庫保管を推奨しております。
お届けするのは、パチモンや古い日本精米の多いシンガポール市場において、まさに唯一無二、配達日当日精米のお米です。酸化レベルゼロの、とても新鮮な状態。
そのため、配達以後の酸化スピードが早く、食味劣化も早いのが弱点です。
保管がいい加減だったり、精米日の古い(=1か月超)お米は、すでに十分酸化しています。そのため、食味劣化も緩やかです。
さて、シンガポールの室内環境はどうでしょうか。弊社倉庫のようにエアコンフル稼働で一定環境は保たれていないし、平均的には気温28度・湿度85%とかではないでしょうか。
お米だけではなく、食品の酸化(劣化)スピードは、気温や湿度の高さに比例します。
お米の場合、酸化すると、まず口当たりがボワンとする。
そして、ふっくらもっちり、シャキシャキ、そういった食感も失せ、ツルっとした爽やかなのど越しがなくなり、もちろん、本来の甘みもなくなります。
たとえば、挽いたばかりの珈琲豆は、香り豊かで口当たりも芳醇。ただし保管が悪いと、せっかくの挽きたても美味しくなくなります。それと同じ。
普通のご自宅には気温20度以下・湿度70%以下といったお米保管の適温環境はないと思います。
あるとしたら冷蔵庫だけです。
冷蔵庫にスペースがない場合、保管しやすい小さな2キロセットが大変便利です。
2キロセットはお徳用5キロ袋に比べて多少値段は高いのですが、庫外保管によるダメージを考えれば、5キロ袋を無理に庫外保管しておくより、結局は安上がりです
ただし、5キロ袋でも、小さな袋やペットボトルに小分けできる。10,15キロの5キロ袋お徳用をご購入される際は、まずは冷蔵庫のスペースとご相談いただければと思います。
Ⅱ.防虫
冷蔵庫保管にはもう1つ大きなメリットがあります。虫が来ないことです。
やつらは寒いと冬眠して動きませんが、この国の環境ですから通年で蠢いています。
「うちはとても清潔だ」と思うでしょうが、見えてないだけで、部屋内にはたくさんいます。
政府指導の疫病対策で蚊やハエはあまり見ませんが、日本でもおなじみのG、ネズミ、アリ、ヤモリ類は、ほぼ確実に生ごみや食べ物のある場所にやってくる。
食品、レンジや鍋類に残った食べ物のにおいを、奴らの鼻は、松本清張もののデカみたいに鋭くかぎつける。
また、穀類はずいぶんと虫を引き寄せてしまう。
小さな蛾、ダニ、穀類の好きな昆虫などなど、1ミリ未満の見えない生き物が、庫外保管されたお米の袋の口についていたりする。甘いものにアリが引き寄せられるように。
精米したての稲造米は、とりわけ匂いもいいはず。
袋を開けた瞬間、それらがバッと入ってくる。お米もそうですが、米ぬかや小麦粉といった粉ものなんか特に危ない。
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私からしたら、お米や小麦粉を常温のキッチン棚に置いておくなんて、ありえないです。
もしうちの嫁がそうしていたら、「稲造米だけは冷蔵庫に入れてくれ!」と懇願する。
開封・未開封は関係ないです。空気に触れている以上、酸化もすれば虫も寄って来る。
なので、未開封分も冷蔵庫保管でお願いします。多めに買うと確かにお得ですが、入らないほどご購入されない方がいいです。
お徳用10キロ以上をご購入される方は、特にお気を付けください。
いや、うちは日本と同じように、密閉容器に入れてシンク下に保管してある。それが我が家の常識、Gなんかいない。気温28度・湿度90%でも大丈夫。
という方もいらっしゃるかもしれません。洗っていない容器の端っこについた粉にも虫はよってくるし、東南アジア的におおらかな人は、そのままで結構だと思います。
人のいないキッチンで何が起きているか、知らない方がいいこともあるでしょう。
しかし、当店のお客様は「美味しいお米が食べたい」と思って当店を選んでくれているはずだと、稲造は信じています。
他社さんのお米や食品は、メーカー推奨の保管方法や、そのご家庭のやり方で結構です。
しかし、出荷当時の品質を維持していただきたいので、稲造米は当店が推奨する形で保管していただけると、米屋冥利に尽きるのであります。