SHOW SIDEBAR
2022年1月27日

加工食品の裏面に表示される成分表は、使用量の多いものから並んでいるらしい。

そこでおなじみの

「果糖ブドウ糖液糖」

とは、清涼飲料水、ドレッシング等、多くの加工食品で大活躍の甘味料。

果糖は砂糖の1.7倍も甘い。砂糖を使うより安いから、業界では極当たり前に使う。

また、糖分が多いと食品飲料の水分活性が減ってバクテリアの活動領域が狭まり、保存料としても活躍する。

かつ、糖は保水力も与えるため、食品が固くなりにくい。スーパーの食パンが何日たっても柔らかいのは、思った以上にそれが入っているからだ。

要するに、果糖ブドウ糖液糖は、低コスト加工食品には必要不可欠なのだ。

ちなみに、日本の砂糖使用量は1973年の約280万トンをピークに、2018年は約200万トン。きれいな右肩下がりで減少している。

一方、果糖使用量は80万トン前後で安定的に推移。

日本は年間8~10万人超の人口減で食品市場も縮小し続けていることを考慮すれば、果糖の勢力割合は、結構なレベルで増えているのだ。

・・・

通常、でんぷんは体内でブドウ糖に分解されるが、果糖には変化しない。

工業的に果糖を製造する場合、特殊な酵素を混ぜると、でんぷんはブドウ糖と果糖に分解される。

米国ではトウモロコシから果糖を生成するため、果糖ブドウ糖液糖は「コーンシロップ」と呼ばれる。

ちなみに、果糖割合が50%以下だと、「ブドウ糖果糖液糖」、50~90%だと「果糖ブドウ糖液糖」になる。

・・・

ブドウ糖と果糖の、体内利用における違い。

ブドウ糖は小腸から吸収されて血糖となり、細胞内のミトコンドリアで、O²を利用して生成される、生体エネルギーを生み出す。

ご飯を食べたがっているのも、酸素を欲しがっているのも、体重の10%も占める、代々の母親由来の遺伝子を持つ、ミトコンドリアなのだ。

排出されるのがCO²だから、呼吸とは、ミトコンドリアが必要とするO²とCO²の交換作業...とまぁ、このへんは落書きだらけの息子の教科書でも見てくれ。

果糖はすぐに血糖にはならず、肝臓でブドウ糖になってエネルギーに変わるが、「ブドウ糖に優先して」中性脂肪の合成にも利用される。

中性脂肪とは、レギュラーのブドウ糖エネルギーが不足した時のために、血液中に蓄えられたリザーブエネルギーのこと。

これがある程度の数値を保っていないと、血糖値が下がって肝臓に蓄えたグリコーゲンも使い切ると、たぶん死ぬ。

ただし、日常生活でエネルギーを消費できず、中性脂肪を蓄えすぎても大変。肝臓をはじめ、体内の各所に脂肪として蓄積され始める。

現代人は、飢えより食べすぎで医療費を圧迫しているそうだが、その原因が「果糖の取りすぎ」に原因の1つがあるというのは、もはや常識だ。

・・・

果糖を摂取すること自体はなんの問題もない。

しかし、取りすぎにまったく気づかないことが大問題。

前述の通り、果糖はブドウ糖と違って腸から肝臓に向かうため、「血糖値」には表れない。

血糖値が上がると満腹中枢が刺激されて食べることをやめるが、果糖をいくら摂取してもおなか一杯にならないのだ。

ちなみに、果糖しか摂取させなかった実験マウスは、低血糖で死んだそうだ。

・・・

ご飯、あるいは炭水化物の接種を心配する人は多い。

だが、豚骨ラーメン&チャーハン定食みたいな、天下一品の炭水化物まみれみたいなのがヤバいのであって。

そもそも、でんぷん質の糖は、果糖とは性質が異なるブドウ糖。

お米=糖質といえば確かにそうだが、それはエネルギーに優先利用される糖であって、果糖と異なり、余分な脂肪として体内に蓄積されにくいわけだ。

また、果物には果糖が含まれるが、バランスよく食物繊維、ビタミン、ミネラル、ブドウ糖も同時に摂取する。果糖含有率はたいがい10%未満だ。

成分表の最初の方に「果糖唐ブドウ糖液糖」が表示されている加工食品と、天然食品であるお米や果物は、どちらを選択的に食べるべきだろう?

・・・

ねぇお母さん。

賞味期限と食感対策とはいえ、果糖ブドウ糖液糖たっぷりの食パンにさ。

なんでトランス脂肪酸のマーガリンとさ。

とどめに、甘~いマーマレードをべっとり重ね塗りするの?

ボク、それで1日がスタートするの、ちょっとやだな…

やっぱりお米がいいな。もち麦くすもち二条入り。